![花暦 花暦](https://snowseed-garden.jp/common/image/calendar_img.jpg)
シクラメンは花だけでなく葉も美しい植物で、品種により様々な模様を持ちます。これは「葉斑(ようはん)」と呼ばれ、先月に紹介しました「斑入り」とは異なります。シクラメンの場合は白っぽく見える葉斑の部分にも葉緑素はあり、組織の隙間に光が反射して銀色や白色に見えるのです。
標準的なシクラメンに較べて葉斑の部分が大きい葉は銀色に見えるため、「銀葉」または「シルバーリーフ」と呼ばれます。シクラメンの葉の形はもともとハート形なのですが、この葉斑がくっきりと現れて銀色のハート形に見える品種もあります。
また、屋外栽培に向くシクラメン ヘデリフォリウムやシクラメン コウムは一般の鉢物用シクラメンより多くのパターンの葉班を持ち、花よりも葉の模様を特徴とした品種が多くあります。
葉班のくっきりしたシクラメンでも、室内で栽培するうちにだんだんと葉斑がぼやけてくることがあります。葉の緑色が薄くなっているためですから、このような場合は日光のよく当たる場所へ移動し、肥料も少し多めに与えるのがよいでしょう。
(文:雪印種苗株式会社 研究開発本部 不破規智)