
タイツリソウ(ケマンソウ)はコマクサ属の耐寒性多年草で、札幌近郊では屋外で越冬します。
この植物に特徴的なのは可愛らしいハート形の花で、タイツリソウの名はこれを鯛に見立て釣竿に何尾もぶら下がっているように見える姿から来ているそうです。
花色は濃いピンクが基本ですが、純白の品種も流通しています。
タイツリソウは涼しい場所を好み、あまり暑いとしおれやすく、生育が鈍り枯れることもあります。このため植える場所は半日蔭がよく、条件がよければ株が増えて4~6月に毎年可愛らしい花を見ることができます。
雪解け後、春早くに萌芽してぐんぐん育ち、札幌では5月中下旬から1カ月ほど咲き続けます。晩秋には葉を枯らして地上には何も見えなくなるので、誤って掘り返すことを防ぐため、株の近くにラベルや目印などを挿しておくとよいでしょう。
肥料はあまり必要としませんが、萌芽から開花までの生育期と花後に、少しの化成肥料を株元へ与えるとよく育ちます。
フクジュソウやスイセンと同様、根を含めて全身に毒のある植物です。誤って食べることのないよう、植える場所には注意してください。
(文:雪印種苗株式会社 研究開発本部 不破規智)