
3月は雪解けの進む頃。長期予報によると今年の春は早く訪れるそうですので、札幌近郊では下旬になれば、日当たりのよい場所の植物が顔を出し始めそうです。一方、北国の植物は雪に守られて冬を過ごしますので、その守りが消える雪解けの頃は少し危険な時期でもあります。
冬の間、深く積もった雪の下の地面付近はおおよそ0℃、湿度はほぼ100%で保たれます。このため寒冷地に適応した植物は「雪に守られて」越冬することができます。ですから寒さに強い植物でも、もし初冬の積雪が遅れると乾燥した寒風に晒されて冬枯れとなりますし、早すぎる雪解けの後で急に気温が低下すると大きなダメージを受けてしまうことがあります。
早春の植物も雪に守られていますので「庭の花が早く咲くように」と雪を取り除いてしまうことは危険です。雪が少しずつ少なくなり、地温が上がってくれば植物は雪の下でも春を迎える準備をしていますから、私たちは急がずに自然の雪解けを待つのがよさそうです。
(文:雪印種苗株式会社 研究開発本部 不破規智)