
キキョウ(桔梗)は日本全土に広く自生する多年生の植物です。しかしその自生株は近年減少傾向にあり絶滅危惧種に指定されています。
キキョウは万葉集にも歌われ、「桔梗紋」という家紋があるなど、日本で古来より親しまれてきた植物です。この中で「桔梗」が初秋の季語であることから秋の花と思われがちですが、実際には夏の暑い時期からよく咲き、涼しげな紫色の花を楽しむことができます。
日本では古くから漢方薬として利用されてきた背景もあり、多くの品種が選抜されてきましたが、多くは絶えてしまい現在では一部しか見ることができません。現在の園芸品種としては薄桃色や白色の花、二重咲きがポピュラーです。一方、風船のように育つ蕾の形の面白さからbaloon flowerの英名があるようにヨーロッパでも親しまれ、鉢物に向く低い草丈の品種が育成されています。
キキョウが好むのは明るく開けた草原で、国内ではそのような環境が少なくなったために自生が激減しています。しかし寒さにも暑さにも強い植物ですから、育てる場合は日当たり良くある程度肥沃な土壌にしておけば問題なく、栽培に難しさはありません。
購入苗でも種まきでも簡単に育てられます。北海道で種から育てる場合は早春に播種し、翌年の夏からの開花になります。
(文:雪印種苗株式会社 研究開発本部 不破規智)