
北海道では7月になると、住宅地の庭先でイトバハルシャギク(Coreopsis verticillata)をたまに見かけます。しかしこの植物の名前を正しく言える人は多くはないでしょう。
イトバハルシャギクはコレオプシス属の強健な多年草(宿根草)で、北海道では6月に勢いよく葉を茂らせ、7月から盛夏へ向けてよく目立つレモンイエローの花を咲かせます。花や葉の形が似ていることから「宿根コスモス」と呼ばれることがありますが、分類的に同じキク科ではあってもコスモスの一種ではありません。
イトバハルシャギクは細い茎と針状の葉を持つ繊細な姿のため弱々しく見えますが、暑さ・寒さに強く、北海道でも宿根草として長く楽しむことができます。地上部は晩秋に枯れ、越冬後の萌芽は遅めですが気温が上がる頃に勢いよく育ち、夏咲きの花として本領を発揮します。
イトバハルシャギクと同じコレオプシス属の植物に、オオキンケイギク(Coreopsis lanceolata)があります。オオキンケイギクは2006年に外来生物法による特定外来生物に指定され、それ以降の栽培や移動が禁止されています。このため現在オオキンケイギクの種子や苗が販売されていることはありませんが、野生化しているものの種子や株を採取し誤って栽培することがないよう、注意しましょう。