
冬から春にかけて、店頭では小さめの鉢で可愛い花を咲かせているプリムラをよく見かけます。赤、ピンク、黄、青、白とカラフルでコンパクトなこれらの花は、一般に大きめの花のものをプリムラポリアンサ、小輪のものはプリムラジュリアンと呼ばれます。手ごろな値段で場所も取りませんから気軽に楽しみたい鉢花ですが、もともとは屋外で育てるのに適した植物です。
プリムラポリアンサとプリムラジュリアンは、とても寒さに強い植物です。これらは秋~冬の寒さを感じて花芽をつくり、その後春の暖かさを感じて花を咲かせる性質を持っています。つまり室内で冬に咲くこれらのプリムラたちは、春と勘違いして花を咲かせていると言えます。
ですからきれいに咲かせるには、気温が低くて日当たりのよい環境が適します。また、暖かい環境でひと通り咲いてしまったら、もういちど寒さに遭遇しないと次の花が咲くことはありません。
プリムラを室内で育てると、他の植物からオンシツコナジラミやアブラムシがよく移ってきます。葉の裏に虫がついてしまうとなかなか退治できませんので、当店販売員などへご相談ください。浸透移行性の殺虫剤を選んで鉢土の表面に少量置くと予防にもなります。
浸透移行性の殺虫剤は、根から吸収されて植物の全身に行き渡りますので、それを食べた害虫を退治することができるのです。