
ユリは代表的な秋植え球根植物のひとつです。9月には店頭にスカシユリやテッポウユリの球根が並び、10月になるとオリエンタルハイブリッド(オリエンタルゆり)が出始めます。家庭園芸用のユリの球根は11月頃まで植えられますが、冷蔵されていない球根は時間が経つと乾燥しやすく傷みますので、入手したら早めに植えることをおすすめします。
販売されているユリの球根にはふつう、下の方に根が着いています。これを「下根」と呼び、主に体を安定させる役割があると言われています。この下根は切れてもまた生えるので植え付けの際にはあまり気にしなくてよい一方、春に向けて萌芽する茎から土中に生える「上根」が水分と栄養分の吸収に重要な役割を果たします。
このため、上根が張りやすいように球根を深く植えることが、上手にユリを育てる第一歩となります。深さの目安は球根の高さの3~4倍で、ラベルに記載されている植え方を参考にしましょう。
ユリの品種改良の歴史は長いですが、5年ほど前から急に、八重咲きの新品種を多く見るようになりました。このような新品種を楽しむのもよいですが、カサブランカやコンカドールのような、古いけれど丈夫な品種は安心して楽しむことができるので、こちらもお奨めです。
(文と写真:雪印種苗株式会社 研究開発本部 不破規智)